歯科治療中に舌や頬を噛んでしまう原因は?麻酔中の注意点を解説
2026/05/20
こんにちは、三鷹の歯医者、川島歯科医院です。
歯科治療で麻酔を受けた後に、舌や頬の内側を誤って噛んでしまった経験はありませんか?
このような誤咬は、麻酔を使用した歯科治療後にはめずらしくないトラブルですが、予防することも可能です。
今回は、歯科治療中の麻酔時に起こる誤咬の原因と注意点、日常での舌や頬を噛んでしまう問題について解説します。
歯科麻酔の種類と持続時間
表面麻酔
表面麻酔は、歯ぐきの表面に塗るタイプの麻酔です。
ジェル状やスプレー状のものがあり、注射針を刺す際の痛みを軽減するために使用されます。
持続時間は10分から15分程度と短く、歯そのものの感覚を麻痺させることはできません。
表面麻酔は主に浸潤麻酔の前処置として使用されますが、痛みに敏感な方や小児の歯石除去、乳歯の抜歯などにも用いられることがあります。
表面麻酔だけで治療を行う場合は、治療後すぐに感覚が戻るため、舌や頬を噛んでしまうリスクは高くありません。
浸潤麻酔
浸潤麻酔は、治療する歯の周囲の歯ぐきに麻酔薬を注入することで、歯の神経まで麻痺させる麻酔法です。
虫歯の治療から抜歯まで幅広い治療で使用され、作用は1〜3時間程度持続します。
伝達麻酔
伝達麻酔は、浸潤麻酔よりも広範囲に麻酔を効かせたい場合や、麻酔が効きにくい部位に使用される方法です。
親知らずの抜歯などの大掛かりな処置で使用されることが多く、持続時間は3時間から6時間程度、場合によっては半日近く続くこともあります。
麻酔中に舌や頬を噛んでしまう原因
歯科治療で麻酔を使用した後に舌や頬を噛んでしまうのは、口腔内の感覚が麻痺しているためです。
麻酔が効いている状態では、舌や頬、唇などの位置や動きを感じ取ることができなくなります。
舌が今どこにあるのか、頬がどのくらい内側に入っているのかが分からなくなるため、食事や会話の際に舌や頬を噛みやすくなります。
また、麻酔によって口の周りの筋肉が思うように動かず、意図した通りに口を開けたり閉じたりすることが難しくなります。
このため、食事をする際に通常よりも口の動きが不正確になり、舌や頬を巻き込みやすくなります。
麻酔中の注意点と対策
食事は麻酔が切れてからする
唇や頬、舌の感覚が麻痺している状態では、食事中の誤咬リスクが高くなります。
治療を受けた歯科医院から「麻酔が切れるまで食事を控えてください」と指示があった場合は、守るようにしましょう。
熱いものに注意する
麻酔が効いている間は、温度の感覚も鈍くなります。
熱い食べ物や飲み物を口に入れても、通常よりも熱さを感じにくくなっているため、知らないうちにやけどをしてしまう危険があります。
もし水分補給が必要な場合は、常温の水やぬるめの飲み物を少量ずつ飲むようにしましょう。
患部や傷口を触らない
麻酔が切れかかってくると、かゆみや違和感が生じることがあります。
その際に、爪や指で患部を触ったり引っかいたりしないように注意してください。
気づかないうちに傷を悪化させてしまったり、細菌が入って感染を起こしたりする危険があります。
激しい運動や飲酒を避ける
治療後はできるだけ安静にして過ごすようにしてください。
激しい運動やアルコールの摂取は血行を促進し、治療箇所に腫れや痛み、出血を引き起こす可能性があります。
長時間の入浴も避けましょう。
万が一噛んでしまった場合の対処法
軽く噛んだ程度であれば、傷口を清潔に保ち、安静にしておくことで自然に治ることがほとんどです。
傷が大きい場合や出血が多い場合は、清潔なガーゼで傷口を軽く押さえて圧迫します。
通常は数分で出血が止まりますが、止まらない場合は速やかに歯科医院に連絡してください。
噛んだ部位が腫れてきた場合は、冷たいタオルや氷嚢で外側から冷やすことで腫れを抑えることができます。
ただし、直接氷を当てたり、長時間冷やし続けたりすると凍傷になる恐れがあるため、10分から15分程度冷やしたら一度休憩を挟むようにしましょう。
痛みが強い場合は、市販の痛み止めを服用することもできますが、症状が長引く場合や悪化する場合は、歯科医院を受診してください。
日常的に舌や頬を噛んでしまう原因
歯並びや噛み合わせの問題
歯が内側や外側に傾いていたり、歯列が狭くなっていたりすると、口の中のスペースが十分でないため、舌や頬が歯に当たりやすくなります。
また、新しいかぶせ物や入れ歯を装着した直後も、噛み合わせに慣れるまでの間は舌や頬を噛みやすくなることがあります。
ストレスや疲労
ストレスが溜まっていたり、疲労が蓄積していたりすると、舌や頬を噛みやすくなります。
通常は無意識に行われているあごの運動が、疲労時や体調不良時にはうまく機能しなくなるためです。
また、ストレスによって無意識のうちに頬や舌を噛む癖がついてしまうこともあります。
加齢や肥満による影響
加齢によって頬の内側がたるんだり、肥満によって頬や舌が肥大化したりすると、口の中で噛みやすくなることがあります。
また、加齢とともに歯がすり減って噛み合わせが低くなると、頬が内側に入りやすくなり、噛んでしまうリスクが高まります。
顎関節症
顎関節症によってあごの関節がずれたり、噛む筋肉がアンバランスになったりすると、舌や頬を噛みやすくなります。
顎関節症は口を開けるときに痛みがあったり、音がしたりするのが特徴です。
日常的な誤咬への対策
日常生活で舌や頬を繰り返し噛んでしまう場合は、原因に応じた対策が必要です。
歯並びや噛み合わせが原因の場合は、歯科医院で矯正治療や噛み合わせの調整を受けることで改善できます。
かぶせ物や入れ歯が合っていない場合は、調整や作り直しを検討しましょう。
ストレスや疲労が原因の場合は、生活習慣を見直すことが大切です。
十分な睡眠をとり、適度な運動を取り入れ、リラックスできる時間を作ることで、ストレスを軽減できます。
歯ぎしりや食いしばりがある場合は、マウスピースの装着も検討しましょう。
加齢による頬のたるみが原因の場合は、表情筋を鍛える顔の体操を試してみましょう。
意識的に会話を増やしたり、口周りの筋肉を使う運動を行ったりすることで、筋力の低下を防ぐことができます。
まとめ
歯科治療で麻酔を使用した後は、口腔内の感覚が麻痺しているため、舌や頬を誤って噛んでしまうリスクが高くなります。
この間は食事を控え、熱いものに注意し、患部を触らないようにすることが重要です。
また、日常生活で繰り返し舌や頬を噛んでしまう場合は、歯並びや噛み合わせの問題、ストレス、加齢などさまざまな原因が考えられます。
原因に応じた対策を行うことが予防につながります。
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